だれが生きたくて
だれが死にたがってるなんて、
だれにもわからないくせに

まるで
水と溶けず
掬われた油みたいだ
破れた皮のすきまから
ひとり
あふれでるのを恐れている

にかよった肌色が
冷めた土に埋まる瞬間
せみが木からはじかれ
そらへとふりおとされる
青い針が
逆さまの群青が
しおれた背中を、貫いた